親鸞聖人・高僧他

23. 本願成就とは何ですか?

(お釈迦さまの本願ほんがん成就じょうじゅもんに示されている)

1.概要

本願成就とは「阿弥陀様の大悲のがんせんに乗れた」ことを言う。

阿弥陀様に絶対の幸福に救っていただいている状態のことである。

親鸞聖人は本願成就したことで、生涯で一度しかない、これからの人生を明るく楽しく・誹謗嘲笑にも惑わされない・負けないで生きていける保証を得たという。

本願成就は阿弥陀様の本願(ねがい)であり、善人悪人問わず、すべての人が救いの対象で、流転るてん輪廻りんねから脱出できることを意味するのであろう。

流転輪廻:果てしなく迷い苦しむこと。

 

2.文証・概説

本願成就文はお釈迦様が阿弥陀様の本願(十八願)の真意を正しく解説したもの。

諸有しょう衆生しゅじょう もん名号みょうごう 信心しんじん歓喜かんぎ 乃至ないし一念いちねん

至心いしん廻向えこう 願生被国がんしょうひこく そくとく往生おうじょう じゅう不退転ふたいてん

唯除ゆいじょ五逆ごぎゃく誹謗ひぼう正法しょうぼう  (大無量寿経)

諸有しょう衆生しゅじょう)名号みょうごうきて、信心しんじん歓喜かんぎせんこと乃至ないし一念いちねんせん。
至心ししん廻向えこうせしめたまえり。くにうまれんとがんずれば、すなわ往生おうじょう不退転ふたいてんじゅうす。
ただぎゃく正法しょうぼう誹謗ひぼうせんとをばのぞかん。)

 

阿弥陀如来になる前の法蔵菩薩時代に掲げた誓願(十八願)

せつ得仏とくぶつ 十方じっぽう衆生しゅじょう 至心ししん信楽しんぎょう 欲生よくしょう我国がこく

乃至ないしじゅうねん 若不にゃくふ生者しょうじゃ 不取ふしゅ正覚しょうがく

唯除ゆいじょぎゃく 誹謗ひぼう正法しょうぼう

たとい、われぶつんに、十方じっぽう衆生しゅじょう至心ししん信楽しんぎょうしてこくうまれんとおもうて乃至ないし十念じゅうねんせん し、うまれずば、正覚しょうがくらじ。
ただぎゃく正法しょうぼう誹謗ひぼうせんことをのぞかん)

意訳:
「私が仏になったならば、どんな人も私の与える信楽しんぎょう信心しんじんて念仏をとなえるものが、もし、私の真実の浄土じょうどへ往生できぬことがあれば、私は仏のを捨てよう(仏にならない) ただぎゃくざいの者と正法しょうぼうそしるものとは、除く。」

信楽しんぎょう:阿弥陀様より賜る信心。絶対の幸福。

親鸞聖人は次のようにおっしゃっている

阿弥陀様の十八願は「本」(根本)だが、お釈迦様の「本願成就文」は「至極」(仏教で最も大事な教え)である。
また、そのことを親鸞聖人の曾孫ひまごである覚如かくにょ上人は次のように述べている。

大経だいきょうの中には十八願の願をもってほんとす。十八の願にとりてはまた、

がん成就じょうじゅをもって至極しごくとす」 (改邪鈔がいじゃしょう

(大無量寿経の中でも十八願は根本だが、十八願の真意を明らかにされた本願成就文の教えは至極とされた)

改邪鈔:親鸞聖人のひ孫の覚如上人の書。

大経:大無量寿経

至極:仏教で最も大事な教え

 

3.補足説明

目に見えない阿弥陀様のお慈悲で、救っていただける。

そのために教えに沿った行動が必要になる。

阿弥陀様から他力の信心(十八願)を得るために、自力(十九願・二十願の誓願)の実践を日常行っていくことが必要になる。そうすれば、ある日突然(一念)に阿弥陀様からの計らい(廻向えこう:差し向けてくれる)の摂取不捨せっしゅふしゃやく(絶対の幸福)を得られるのである。

よって、現世・来世(後生)の身が定まる。
これを人生の目的と言っている。いかに十八願が大事であるかがわかる。

慈悲:苦を抜き、幸福にする働き。

摂取不捨せっしゅふしゃおさめ取って捨てないこと。

利益りやく:幸福

 

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