(お釈迦さまの本願成就文に示されている)
1.概要
本願成就とは「阿弥陀様の大悲の願船に乗れた」ことを言う。
阿弥陀様に絶対の幸福に救っていただいている状態のことである。
親鸞聖人は本願成就したことで、生涯で一度しかない、これからの人生を明るく楽しく・誹謗嘲笑にも惑わされない・負けないで生きていける保証を得たという。
本願成就は阿弥陀様の本願(ねがい)であり、善人悪人問わず、すべての人が救いの対象で、流転輪廻から脱出できることを意味するのであろう。
流転輪廻:果てしなく迷い苦しむこと。
2.文証・概説
本願成就文はお釈迦様が阿弥陀様の本願(十八願)の真意を正しく解説したもの。
諸有衆生 聞其名号 信心歓喜 乃至一念
至心廻向 願生被国 即得往生 住不退転
唯除五逆誹謗正法 (大無量寿経)
(諸有の衆生、其の名号を聞きて、信心歓喜せんこと乃至一念せん。
至心に廻向せしめたまえり。彼の国に生れんと願ずれば、即ち往生を得、不退転に住す。
唯五逆と正法を誹謗せんとをば除かん。)
阿弥陀如来になる前の法蔵菩薩時代に掲げた誓願(十八願)
設我得仏 十方衆生 至心信楽 欲生我国
乃至十念 若不生者 不取正覚
唯除五逆 誹謗正法
(設い、われ仏を得んに、十方の衆生、至心に信楽して我が国に生れんと欲うて乃至十念せん 若し、生れずば、正覚を取らじ。
唯五逆と正法を誹謗せんことを除かん)
意訳:
「私が仏になったならば、どんな人も私の与える信楽の信心を獲て念仏を称えるものが、もし、私の真実の浄土へ往生できぬことがあれば、私は仏の座を捨てよう(仏にならない) 唯、五逆罪の者と正法を謗るものとは、除く。」
信楽:阿弥陀様より賜る信心。絶対の幸福。
親鸞聖人は次のようにおっしゃっている
阿弥陀様の十八願は「本」(根本)だが、お釈迦様の「本願成就文」は「至極」(仏教で最も大事な教え)である。
また、そのことを親鸞聖人の曾孫である覚如上人は次のように述べている。
「大経の中には十八願の願をもって本とす。十八の願にとりてはまた、
願成就をもって至極とす」 (改邪鈔)
(大無量寿経の中でも十八願は根本だが、十八願の真意を明らかにされた本願成就文の教えは至極とされた)
改邪鈔:親鸞聖人のひ孫の覚如上人の書。
大経:大無量寿経
至極:仏教で最も大事な教え
3.補足説明
目に見えない阿弥陀様のお慈悲で、救っていただける。
そのために教えに沿った行動が必要になる。
阿弥陀様から他力の信心(十八願)を得るために、自力(十九願・二十願の誓願)の実践を日常行っていくことが必要になる。そうすれば、ある日突然(一念)に阿弥陀様からの計らい(廻向:差し向けてくれる)の摂取不捨の利益(絶対の幸福)を得られるのである。
よって、現世・来世(後生)の身が定まる。
これを人生の目的と言っている。いかに十八願が大事であるかがわかる。
慈悲:苦を抜き、幸福にする働き。
摂取不捨:摂め取って捨てないこと。
利益:幸福













